忘れたはずだった。
あんな忌々しい出来事など。
忘れた・・・。
「屑桐さぁ、その傷どうしたの?」
過去に捕らわれないで
「・・・何でもない」
華武高の教室で、は屑桐に尋ねた。
その問いに屑桐は、ちゃんと答えることはなかった。
「ペイントじゃないよね!だって――・・」
”ペイントだったらそんな辛い顔しないもん!!”
忘れた。
あんな物、消してしまえ。
記憶から忘れ去ってしまえばいいんだ。
あんな物・・・。
「・・・悪かったな、これはペイントだ。」
「えー!?」
その時、驚いたのはだけではなかった。
クラス中が驚いていた。その気持ちも解かる。
まさか、恐怖の屑桐無涯が・・・・
顔にペイントをしていようなんて!!
・・・・・あり得ない話ですよ。
そして・・・・
「きりーつ!れーい!!」
期末テストも近いので、部活中止期間に入った。
部活が楽しみだった屑桐にとって、これは相当の痛手だ。
「・・・・・じゃぁな」
屑桐はに一言別れの挨拶(は!?)をして、教室から出て行った。
「屑桐・・・・・」
あたし、知ってるんだよ?本当のこと・・・
解からない振りしてたけど、本当のこと知ってるのに。
それは、あんたのプライドが高いからかな?
屑桐――――――――――――・・・・
+++++++++++++++++++++++++++++++
帰り道。
屑桐は、足早に歩いていた。
「・・・・・」
屑桐は考えていた。
何でに嘘をついてまで隠す?
昔の事だ、別に構いやしないじゃないか。
ただ・・・
何年も前に記憶から消したはずの事故。
思い出してしまった。の所為で。
・・・・ならば、また消せばいい。記憶から消し去ってしまえばいい。
「・・・・・・・・・あ・・」
気付けば家の前。
鍵を開けて中に入る。
ひんやりとした屑桐の部屋。
ボール、グローブ、バットにユニフォーム。
ぶっちゃけ野球だけの部屋。
今までこの部屋に入ったのは2人。
1人は。もう1人は・・・・・・
「屑桐!」
「・・・・!?」
急に部屋のドアが開いて誰かが入ってきた。
だった。
「な・・・ッ!何しにきた!」
驚きのあまり、声を荒げる屑桐。それを見ては・・・
「・・・・?」
「あたし・・・知ってた」
「!?」
「その傷の理由・・・あんたにあたしがどれだけ言い寄っても振り向かない理由・・・」
泣きそうな顔をして、話し続ける。屑桐は慌てた。
「屑桐は前の彼女を1人、亡くしてるんだよね。
4,5年ぐらい前に、交通事故で・・・
屑桐も一緒だった。屑桐は左半分の顔〜肩の麻痺・・・。
でも・・・彼女は後頭部を打って即死。
屑桐はその麻痺を隠すために・・・TATOOを彫った・・・」
屑桐の机にある小さめの写真立て。
其処には死んだ元彼女のと一緒に居る写真が飾ってあった。
「あの女が屑桐の中に居る限り・・・・・
屑桐はあたしを好きにはなってくれない・・・・」
「・・・最初から知っていたのか・・」
「うん、・・・・・あはは、失恋かな・・・」
「でもさ、あたしを好きになってとは言わないよ。
だけど――――――・・・・・」
”過去のことばかり気にしてないで、前向きに生きようよ”
「――――――・・ね!」
「・・・・・・・・!」
ぎゅっ
屑桐はを抱きしめた。は顔を赤くしていた。
「くっ屑桐!?」
「・・・俺・・・間違ってた・・・」
「は?」
「俺、こんなに近くに大切な奴が居たのに、・・・気付かなかった。悪い」
「え・・・、じゃ・・・?」
「お前が、好きだ。・・・・・」
時が止まった気がした。
は屑桐の腕の中、笑っていた。
屑桐は、の写真を写真立てから取り出し、破り捨てた。
いつまでも過去に捕らわれることなく
前を向いて生きよう。
+++++++++オマケ++++++++++
「じゃあ、数学の宿題写さしてvv」
「・・お前、それが目的だったのか」
「うんvvだから見せて?」
「ソレとコレとは話が別だ」
「え―――――!?」
最後までお堅い屑桐さんだな・・・。
★END★
+++++++++++++あとがき+++++++++++++
屑桐夢第五弾!!
白川紅葉サマ、個人リクエスト。
へんな文、お許し下さい!!
感想いただけると嬉しいです。
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